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元田事務所ニュース 2008年06月号 3ページ目
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労働契約法
労働契約法のポイント
労働契約の成立と労働条件決定のルール
労働契約の成立(法第6条)
労働契約法では、第3条第1項に、「労働契
約は、労働者及び使用者が対等の立場におけ
る合意に基づいて締結し、…」とあるように、
労働契約は労使双方の「合意」が原則である
ことを定めています。
これを、労働契約が成立するための「要件」と
して明らかにしたのが次の第6条の条文です。
労働契約は、労働者が使用者に使用されて
労働し、使用者がこれに対して賃金を支払う
ことについて、労働者及び使用者が合意する
ことによって成立する。
この条文は、労働契約の成立はお互いの合
意によることを規定するとともに、「労働す
ること」と「賃金を支払うこと」が合意の要素
であるとしています。
この場合の合意とは、「当事者の意思が一
致すること」ですので、労働契約の成立の要件
としては、契約内容について書面を交付する
ことまでは求められないものとされています。
また、民法第632条の「請負」、同法第643
条の「委任」または非典型契約であっても、
契約形式にとらわれず、実態として使用従属
関係が認められ、労務を提供する者が労働契
約法第2条第1項の「労働者」に該当する場
合には、その契約は労働契約にあたるものと
されます。
就業規則との関係(法第7条)
前述のとおり、労働契約は労働者と使用者
の合意によって成立することが原則ですが、
日本の雇用慣行では、合意があっても個別の
労働契約には詳細な労働条件を定めず、就業
規則によって一律に労働条件を設定すること
が広く行われています。
(3)
労働者及び使用者が労働契約を締結する場
合において、使用者が合理的な労働条件が定
められている就業規則を労働者に周知させて
いた場合には、労働契約の内容は、その就業
規則で定める労働条件によるものとする。
ただし、労働契約において、労働者及び使
用者が就業規則の内容と異なる労働条件を合
意していた部分については、第12条に該当す
る場合を除き、この限りでない。
これは、労働契約において労働条件を詳細
に定めずに労働者を雇用したときに、@合理
的な労働条件を定めた就業規則を、A労働者
に周知させていた場合には、就業規則で定め
る労働条件が、その労働者の労働条件になる
ことを、最高裁で確立した判例法理などをも
とにして明らかにしたものです。
また、労働者のそれぞれの事情に合わせて
個別に「就業規則の内容と異なる労働条件」を
決め、合意していた場合は、その部分につい
ては、合意の内容が就業規則で定める基準に
達しない場合を除いて、その合意が優先する
とされています。
「周知させていた」とは、基本的には、労働
者がその就業規則の内容を知りたいときにい
つでも知ることができる状態におくことをい
います。
労働基準法第106条にも就業規則を周知さ
せる義務が定められていて、@掲示または備
え付け、A書面の交付、B磁気テープ、磁気
ディスク等への記録及び常時確認できる機器
の設置(同法施行規則第52条の2)のうち、いず
れかの方法で周知させることを求めています。
しかし、労働契約法第7条でいう「周知」は、
これらの方法だけに限定されるものではな
く、実質的に労働者が知ることができる状態
にあるかどうかで判断されるとしています。
そこで、労働契約法第7条では、個別の労働契約の内容である労働条件と、事業場に適用される就業規則に定める労働条件との法的関係について次のように規定されています。
労働契約を締結するときの条件決定ルール
合意によって成立した労働契約
→
労働条件
の決定
←
就業規則
{
@合理的な内容
A労働者に周知
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