《昭和23年3月生まれの男性
Gさん(59歳)の場合》
60歳再雇用で会社勤めを続けた場合、
年金はいくら減額されるのでしょうか?
■60歳からの給与額(標準報酬月額)
24万円
■60歳に達した月の総報酬月額相当額
33万円
■特別支給の老齢厚生年金の額
120万円(基本月額は10万円)
■60歳到達時の賃金月額 45万円 |
前号で、Gさんの在職老齢年金の支給停止
額を以下の計算式で算出しました。
支給停止額 = (基本月額+総報酬月額相当額−28万円)×1/2=(10万円+33万円−28万円)×1/2=7.5万円
ここからさらに、Gさんは雇用保険の高年
齢雇用継続給付を受けられるということです
ので、それによる年金額の調整も行われます。
【高年齢雇用継続給付との調整】 高年齢雇用継続給付は、60歳以上65歳未
満の一般被保険者であって、被保険者であっ
た期間が通算して5年以上ある人について、
60歳以降の賃金が60歳到達時の賃金に比べ
て一定の割合を下回った場合に支給対象とな
ります。
平成15年5月1日以降に60歳に達した人
については、この低下率が75%未満となった
場合に対象となり、支給額は、支給対象月の
賃金に一定の支給率を乗じて算出されます。
支給率は賃食バ61%未満まで低下した場
合が最大で15%、賃金の低下率が61%以上
75%未満の間ならば、その低下率によって支給
率も逓減されます。ただし、賃金と高年齢雇用
継続給付の合計には一定の限度額があります。
この場合の在職老齢年金については、賃金
の低下率が61%未満の場合が年金支給停止
|
在職老齢年金と高年齢雇用継続給付との調整
(原則的な計算式)
| 賃金の低下率(60歳以降の賃金/60歳到達時の賃金) |
高年齢雇用継続給付の支給額 |
在職老齢年金の支給停止額 |
| 61%未満 |
支給対象月の賃金
×15% |
標準報酬月額
× 6% |
| 61%以上75%未満 |
支給対象月の賃金
×(15%から逓減
した率) |
標準報酬月額
×(6%から逓
減した率) |
率も最大で、標準報酬月額の6%が支給停止
されます。賃金の低下率が61%以上75%未
満の場合は、高年齢雇用継続給付の支給率の
減少にあわせて年金支給停止率も6%から逓
減されます。(上表参照)
さて、Gさんの場合は、60歳到達時の賃金
月額が45万円、60歳からの給与額が月24万
円ですので、その低下率は24万円÷45万円
×100≒53.3%となり、61%未満です。
したがって、標準報酬月額24万円の6%
にあたる14,400円が調整により支給停止さ
れます。
以上、Gさんのケースについて、在職老齢年
金の額を試算しますと次のようになります。
Gさんの在職老齢年金(60歳到達直後で試算)
基本月額(@) …100,000円
基本月額と総報酬月額相当額による支給停止(A)
…75,000円(月額)
高年齢雇用継続給付との調整による支給停止(B)
…14,400円(月額)
在職老齢年金支給額(@−A−B)
…10,600円(月額)
*この結果はあくまでも試算です。60歳以降給与額
や賞与額が変動すると、標準報酬月額や総報酬月
額相当額、賃金の低下率など変動しますので、在職
老齢年金の支給停止額も変わることがあります。
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