元田事務所ニュース 2018年3月号 3面 労働環境


魅力ある職場作り
中小企業の人材確保のために

 厚生労働省の発表によると、平成29年平均の有効求人倍率は前年比0.14ポイント上昇の1.50倍で、44年ぶりの高水準となりました。今年も人手不足が一段と深刻化するのは間違いありません。この様な状況下において、中小企業の経営者は人材確保に頭を悩ませていることでしょう。
 そこで今回は、中小企業庁の人手不足対応研究会が昨年3月に発表した「中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドライン」を参考に、人材確保対策について考えてみたいと思います。

人手不足対応の重要な視点

(1)経営課題や業務を見つめ直す
(2)業務に対する生産性や求人像を見つめ直す
(3)働き手の目線で、人材募集や職場環境を見つめ直す
 まず、経営課題から人材が不足している業務を分析し、固定観念を払拭して生産性の向上や求人像のバリエーションを追求。そして、働き手の目線に立って、人材の募集方法や職場環境を整備することです。以上から、始めやすい取組みを紹介します。
①明確な方針をわかりやすく伝える
 会社の方針を、毎日の実践に落とし込めるような工夫をする。
②人手が不足している業務の分析と細分化
 人材が不足している業務は、「力仕事は若い男性でなければ」というような固定観念がつきものである。これを払拭するためには、業務の切り出し、細分化を行うことによって、多様な人材を配置することができる。
③細分化した業務に対する求人像の明確化
 細分化された業務について求人像の幅を広げることで、様々な専門性を持った人材を募集することができる。この場合、入社後に期待する専門性を身につけられるような人材育成の仕組みも考えておく必要がある。
④働き手の目線に立って、人材募集や職場環境について見直す
 働き手にとっては、例えば自社の製品の業界における地位よりも、社風や従業員のライフスタイルに関心があるので、そうした情報を伝えるほうが効果的である。また、働き手の様々な生活環境での制約において、働きやすい職場環境が整備されていることにより、求職者が将来の自分を具体的に描きやすく、未来への想像が広がる。
 この様な情報を誰がどのように伝えるかも重要である。経営者が近い中小企業だからこそ、社長自ら伝えることで、会社の目指すところや思いが心に届くのではないか。

まとめ

 大企業に比べると中小企業はアットホームな雰囲気が強味。これは社長の個性を生かせる場であり、中小企業らしさを効果的に発信できる場でもあります。
 数年後のオリンピックに向けて今後景気が過熱すれば、人手不足による忙しさは今とは比べ物にならないでしょう。どの企業も生き残りをかけて、働き方を根本から考えなければならない時が来ているのではないでしょうか。