元田事務所ニュース 2018年2月号 3面 労働環境


魅力ある職場作り
職場の受動喫煙防止対策

 受動喫煙とは、室内と室内に準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることです。事業者は労働者の健康保持増進のため、労働安全衛生法により、「事業者および事業場の実情に応じ適切な措置」をとるよう努めることとされています。

職場の受動喫煙防止対策の進め方
 事業者は現状把握と分析を行い、衛生委員会などで具体的な対策を決めて実施します。また、対策の実施後は効果を確認し、必要に応じて対策の見直しを行うようにしましょう。
《現状把握と分析》
 以下の例などを参考にして、情報を集め、求められる対策やその実施にあたっての課題などを検討しましょう。
 なお、妊娠している方、呼吸器・循環器疾患のある方および未成年者は、受動喫煙の影響を受けやすい懸念があるため、格別の配慮が必要です。
【現状把握で収集する情報の例】
①特に配慮すべき労働者の有無(例:妊娠している方、呼吸器・循環器に疾患のある方、未成年者)
②職場の空気環境の測定結果
③事業場の施設の状況(例:事業場は外壁に接しているか、事業場は賃借か、消防法や建築基準法などの他法令による制約はあるか)
④労働者や顧客の受動喫煙防止に対する理解度、意見・要望
⑤労働者や顧客の喫煙状況

《具体的な対策を決める》
 上記の現状把握と分析の結果をふまえて、具体的な対策(実施可能な対策のうち、最も効果的なもの)を決定します。
 施設設備の「ハード面」と、計画や教育などの「ソフト面lの対策を効果的に組み合わせましょう。
【施設設備(ハード面)の対策例】
・敷地内全面禁煙
・屋内全面禁煙(屋外喫煙所)
・空間分煙(喫煙室)
・十分な換気(飲食店など)

【計画や教育など(ソフト面)の対策例】
・担当部署の決定
・推進計画の策定
・教育・啓発・指導
・周知・掲示

 対策の決定や計画の策定にあたっては、衛生委員会(安全衛生委員会)で調査・審議をしましょう。
※衛生委員会がない事業場も、関係労働者の意見を聞くようにしましょう。

《対策を実施する・点検する・見直す》
「事業者および事業場の実情」は時間とともに変化するので、必要に応じて、対策の内容を見直しましょう。
 事業場内に喫煙可能な区域(例:喫煙室)がある場合は、定期的に空気環境の測定を行いましょう。
【空気環境の目安】
・浮遊粉じん濃度:0.15mg/m3以下
・一酸化炭素濃度:10ppm以下
・喫煙室内に向かう気流:0.2m/秒以上(煙の漏れ防止のために必要な気流)

 喫煙による健康への影響が懸念される中、他人のたばこの煙を吸わされることによる健康への影響やストレス等が指摘されるようになり、職場における労働者の健康保持や快適な職場環境形成の観点から、受動喫煙を防止するための対策が一層求められています。