元田事務所ニュース 2017年3月号 表紙

新ガイドラインを策定
準備や後始末も労働時間と明示

 厚生労働省は1月20日、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を新たに策定し、公表しました。
 新ガイドラインは、平成13年に示された従来の基準に代わるもので、使用者が適正に把握すべき「労働時間」の考え方を明らかにしています。
 それによると、労働時間は使用者の明示または黙示の指示により労働者が業務に従事する時間であって、通常の業務中のほかに、①業務に必要な準備行為(作業服などへの着替え)や業務に関連した後始末(清掃など)を事業場内で行った時間、②指示により即時に業務に従事するため、労働から離れることが保障されていない状態で待機している時間(手待ち時間)、③参加することが業務上義務づけられている研修・教育訓練の受講や、指示により業務に必要な学習を行っていた時間も労働時間として取り扱わなければならないとしています。
 また、始業・終業時刻を確認・記録する方法の具体例として、「パソコンの使用時間の記録」が新たに追加されました。

労基署の重点監督結果
対象事業場の3分の2で是正勧告
 厚生労働省のまとめによると、平成28年4月から9月の間に全国の労働基準監督署が実施した監督指導の結果、重点監督の対象となった事業場の3分の2が、労働法令違反により是正勧告を受けたことがわかりました。
 今回の監督指導は、対象となる「長時間残業が疑われる事業場」の基準を、従来の「月100時間超」から「月80時間超」に拡大して行われたもので、約1万事業場のうち、是正勧告書の交付を受けた事業場は6,659件となっています。
 違反事項別の内訳では、労働時間関係(三六協定を締結せずに、または協定の限度時間を超えて時間外労働させたなど)が4,416件で最多となっています。