元田事務所ニュース 2016年04月号 表紙

厚労省が企業向けにガイドラインを公表
治療と職業生活の両立で適切な措置を示す


 厚生労働省はこのほど、「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」を取りまとめ、公表しました。
 近年、がんや脳卒中、心疾患、糖尿病、肝炎などの治療技術が進歩し、仕事をしながら治療を続けることが可能な状況となった一方で、仕事上の理由で適切な治療を受けることができないケースもみられることなどから、こうした疾病にかかった労働者の治療と職業生活の両立が重要な課題となっています。
 このことから、同ガイドラインは、継続的な治療が必要な疾病を抱える労働者に対して、事業場において適切な就業上の措置や治療に対する配慮が行われるよう、事業場における取り組みをまとめたものとなっています。
 具体的な内容としては、両立支援を行うための環境整備のために、①労働者が安心して相談・申し出を行える相談窓口の明確化、②短時間の治療が定期的に繰り返される場合などに対応するための時間単位の休暇制度、時差出勤制度などの検討・導入、③主治医に対して業務内容等を提供するための様式や、主治医から就業上の措置等に関する意見を求めるための様式の整備、などを挙げています。
 また、両立支援の実際の進め方については、①労働者が事業者へ申し出→②事業者が産業医等の意見を聴取→③事業者が就業上の措置等の内容(配置転換や通院時間の確保など)を決定・実施、という手順とそれぞれの実施事項などが示されています。
 このほか、特にがんに関しては、抗がん剤治療や放射線治療での副作用による体調変化や倦怠感の出現など、事業者が留意するべき事項もまとめられています。
 厚生労働省は、今後、このガイドラインの普及や企業に対する各種支援などの取り組みを行うとしています。