元田事務所ニュース 2016年04月号 3面 安全・労働衛生

職場の安全&衛生
「安特・衛特」とは


安特・衛特
 会社によっては、「安特・衛特」に指定されて、4月からその対応をスタートしなければならないところがあるかと思います。
 そこで今回は、この「安特・衛特」について説明していきたいと思います。

制度の趣旨
「安特・衛特」の正式名称は、安全管理特別指導事業場・衛生管理特別指導事業場です。その法律上の根拠は、労働安全衛生法第79条にあります。
 この制度の趣旨は、同業種の中でも労働災害発生件数の多い事業場、職場環境に問題があり、また、健康障害が懸念される事業場等を個別に指定し、安全衛生管理体制、機械設備、職場環境、安全衛生教育等についての改善事項を安全衛生改善計画書として作成させ、継続的な指導を行うこと等により、確かな安全衛生管理を確立するということです。
※労働安全衛生法第78条には、より厳しい措置と して、厚生労働大臣の指示による「特別安全衛生改善計画」が規定されています。

指定から解除まで
【指定】
 都道府県労働局長は、上記の制度趣旨を踏まえ、労働災害について特別な指導が必要と判断される事業場を毎年度「安全衛生管理指定特別指導事業場」として指定し、安全衛生改善計画の作成を指示します。実際は、各労基署が候補事業場を選定し、その中から指定を行います。

【指定期間】
 指定期間は、原則として、当該年度の4月1日から翌年3月31日までです。ただ、災害防止の成果が出ない場合等は、継続される場合もあります。

【計画の中核】
 この計画の中核に位置づけられているのは、リスクアセスメントとそれに基づく改善措置の実施です。

【指定事業場の取組み】
 指定された当初は、多くの事業場が安全衛生管理の具体的な進め方に当惑して、災害多発のレッテルを張られたようなイメージを持つこともありますが、かえってこれを職場の安全・衛生を見直すチャンスとしてとらえ労使が真摯に取り組むことにより、改善が大幅に図られる例も多くあります。中には、その後無災害の好成績を継続して、安全衛生表彰を受けることになった事業場も見られます。
 指定された後の1年間は、会社が作成した安全衛生管理計画書に従って安全衛生管理活動を進めているかの確認と指導のため、労基署から定期的な訪問があります。
 ですので、指定された場合は、これを自社の安全衛生管理確立のための良い機会ととらえて、労働局・労基署の指導や労働安全・衛生コンサルタント等の専門家の意見を聞き、何事にも積極的に取り組むことが大事と言えます。

【指定解除】
 このような取組みを1年間行って、安全衛生改善計画書で計画された各事項が計画通り実行され、災害件数の減少等計画の目的が達成されたと認められれば、指定解除ということになリます。