元田事務所ニュース 2016年03月号 3面 安全・労働衛生

職場の安全&衛生
産業医の職務

産業医とは
 産業医は、事業場において労働者の健康管理等について、専門的な立場から指導助言を行う医師のことです。労働者の健康を考えるとき、その範囲は非常に多岐にわたります。そして、健康は、社会の変化とともにその問題とされる重点も異なってきます。
 昨今は、過重労働による健康障害やメンタルヘルス不調の問題が多く取り上げられるようになり、昨年12月から施行されているストレスチェックもその対策の一例と言えます。このように健康の重点の変化は、産業医の仕事に対しても影響を及ぼすことになります。
 今回は、このように社会の変化にも向き合っている産業医について、その基本となる職務を見てみたいと思います。

産業医の主な職務
①健康診断及び面接指導等の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること
例 健康診断の企画卜立案に関する助言指導、健康診断の実施、長時間労働者等に対する面接指導の結果に基づく事後措置に関する助言指導等

②作業環境の維持管理に関すること
例 有害物質の使用状況t管理状況の把握、有害物質の適正な管理に関する助言指導、職場の禁煙化・分煙化に関する助言指導等

③作業の管理に関すること
例 有害業務における作業方法の適正化、保護異の適正使用、作業時問の適正化及び作業姿勢の改善に関する助言指導等

④労働者の健康管理に関すること
例 健康管理計画の企画・立案への参画、リスクアセスメントの結果に基づく措置に関する助言指導等

⑤健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること
例 職場におけるメンタルヘルスの助言指導、過重労働に関する健康障害についての教育、喫煙に関する教育等

⑥衛生教育に関すること
例 労働衛生教育の企画に関する助言指導等

⑦労働者の健康障害の原因調査及び再発防止のための措置に関すること
例 健康障害の原因調査の結果に基づく再発防止のための労働衛生管理の改善の助言指導等

勧告等
 産業医は、労働者の健康を確保するため必要があると認めるときは、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な勧告をすることができます。また、労働者の健康障害の防止に関して、総括安全衛生管理者に対する勧告または衛生管理者に対する指導、助言をすることができます。

定期巡視
 産業医は、少なくとも毎月1回作業場を巡視し、作業方法または衛生状態に有害のおそれがあるときに、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならないことになっています。

実効ある職務の遂行を
 以上見てきたとおり、産業医は労働者の健康のためには必要不可欠ですが、今後はさらにその目的が十分果たされるよう、職務の遂行を実効あるものにしていくことが望まれます。