所長コラム 2007/4

― 保護されることは ―

 当事務所が業としている労務管理、その労務管理関連法は目まぐるしく改正が行われます。世の中が変化するのですからそれに合わせて変わるのは当然なのかも知れませんが、まさに朝令暮改といった感じです。

 ところで そんな法律が改正されるとき、「中小企業はその法律改正の実施を○年間猶予します」、といったことがよくあります。

大企業と比べて、資金や人、ノウハウなど企業としての体力に格段の差があるわけですから当然の措置かも知れません。

 しかし よく考えてみると、「中小企業は実施を○年間猶予します」ということは、本当に中小企業のためになるのでしょうか。

 いま 残業代の割増率のアップが法律改正の俎上に挙がっていますが、そこでも「中小企業は実施を○年間猶予します」、という話が出てくることでしょう。

 このことは、同じ時間残業をしても割増率の違いにより更に賃金の差が出てくるということにもなります。

中小企業にはますます人が寄り付かなくなる恐れがあります。

 その結果 保護されることは、保護されることではないというおかしなことになり、「猶予されたから良かった」もウッカリすると「3年殺し」や「カエルのぬるま湯」ということになりかねません。
- 今月の名言 -
「やってみなければわからない」ことが、本当の答えである場合があります。
(養老孟司)
平成19年04月01日